日本は梅雨の真っ只中でしたが、仕事で、ニュージーランドへ行ってきました。
時差はあまりありませんが(ニュージーランドのほうが日付変更線に近いので、3時間、早い)、季節は正反対。欧米と同じく、日本より暑さ寒さのピークが早いので、一年で一番早い時期に訪問することになってしまいました。
始めての南半球、いろいろ変わった体験をしました。そのなかの、週末に出かけたアルバトロス(アホウドリ)とペンギンをみるツアーについてレポートします。
まず、港から海に乗り、アルバトロスが生息する島を、船から眺めました。
ニュージーランドでも環境破壊は大きな問題で、アルバトロスはだんだんと減ってきています。幸運なことに、多くのシャグ(Shag、鵜)だけでなく、ファーシール(FurSeal、オットセイ)が寝そべる姿を見たり、アルバトロス(Northan Royal Albatoros、アホウドリ)が飛び立つところ、飛んでいる姿を見ることができました。
アルバトロスは真っ白な鳥で、羽根を伸ばすと全長3m。いったん飛び立つと3日から4日、飛びつづけるそうです。ほとんど羽ばたきません。カッコイイというか、雄大、荘厳な感じの飛びっぷりでした。
写真を撮りたかったのですが、大揺れする船の上にしがみついている状態だったので、写真がありません。ごめんなさい。
さて、陸地に上がり、次はペンギンツアーです。
ペンギンと言っても、私たちがよく知っている皇帝ペンギンではなく、世界でニュージーランドの南島付近にだけ生息するペンギン、イエロー・アイド・ペンギン(Yellow Eyed Penguin)の見学です。
名前の由来は、右の写真をご覧いただければ、一目瞭然ですね。
このペンギンは、皇帝ペンギンのように集団になる(群れる)のではなく、単独行動することが多いのだそうです。しかも、昼間は海に出ていて、陸地には夜眠りに帰ってくるだけなので、なかなか姿を見るのは難しいのだそうです。
ガイドの方からそんな説明を聞いた後、夕方4時ごろ、ペンギン探しに向かいました。 |
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しばらく車で走り、小高い丘に上りました。双眼鏡で海のほうを見ていたガイドの人が、「今、海から何匹か上がってきた、いそいで行ってみよう」と言い出しました。(普段は、20-30分待たないといけないのに、今日は幸運だとのこと)
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大急ぎで丘を降り、塹壕の入口へ向かいます(左の写真)。
ペンギンを驚かせずにその姿を見るために、海辺には、ながーい塹壕が張り巡らされているのです。(右の写真、深緑の筋、全部、塹壕です)
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ガイドさん(年配の女性の方でした)、すごい勢いで塹壕を駆け下りていきます。とにかく遅れないように必死でついて行きました。
迷路のような塹壕のなかをだいぶ走りました。
と、ガイドさんが立ち止まって指をさしています。その方向を見てみると
お・お・お・・・ ペンギンだぁぁぁ!
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ほんの数メートル先に、3羽のペンギンが歩いています。
とことこ歩いたり、立ち止まったり。
あちらをむいたり、こちらをむいたり。
首を折り曲げて身繕いしたり。
うわぁ〜 思わず、見とれてしまいました。 |
イエロー・アイド・ペンギンは、手厚い保護の対象になっています。(公的な補助ではなく、ある家族が自分たちの私有地内で、訪問者からの入場料だけを財源として保護活動を行なっているそうです。) ペンギンの腕に見えている腕輪には、それぞれのペンギンの名前や番号が書かれています。
それにしても、ペンギン−>南極−>氷山の上 というイメージが強いため、砂地の草むらの上を歩くペンギンというのは、不思議な感じに見えて、とても印象的です。
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ところで、「塹壕」って何なのか、イメージしにくいと思います。
左の写真は、塹壕の中から、向かいに見える塹壕を撮ったところです。左上のあずまやのようなものが塹壕。その部分だけを拡大したのが右の写真です。板と板の合間から、のぞくことができるようになっています。 |
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この写真、羊がたくさん写っています。上の、塹壕が張り巡らされている様子の写真でも、白い点のように羊がたくさん写っています。
塹壕は、ペンギンを見るためにつくられたものですから、ペンギンの行動範囲の中にあるはずです。で、その周りを羊がうろうろしているということは・・・ペンギンと羊が共存しているということ?
なんとなく、不思議だなあと思っていると、ガイドさんが今度はもう少し上へ登ってみようと言い出しました。
塹壕のなかを、移動します。
すると、また、別のペンギンがいました!
草むら、すすきの野原を、とことこ歩いています。その少し先では、羊が悠然と草を食んでいます。うーん、本当に、ペンギンと羊が共存してるんだぁ。 |
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それにしても、草むらを歩くペンギンって、なんだか不思議に見えます。
なかなか足腰も強靭なようで、上り坂でも結構なスピードで歩いていました。 |
う〜ん いくら見ていても見飽きません。
でも、残念ながら、そろそろツアーも終わりの時間に近づきました。
丘を一番上まで登って、もう一度下のほう、海のほうを見てみると、とても運のいいことに、また別のペンギンが2羽、海から上がってきたところを見ることができました!
1羽も見れないこともあると聞いていたので、ガイドさんが驚くぐらいたくさんのペンギンを見れて、本当にラッキーでした。 |
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