チーズのセミナーいろいろ (その1)


最近はチーズのセミナーもいろいろ増えてきました。「セミナー」というと堅苦しく聞えますが、チーズの知識も身につけながら、美味しくチーズを食べようという趣旨の「チーズ会」と呼んだ方がいいものがたくさんあります。
新しいチーズに挑戦するのは少し敷居が高いことがありますし、ホールの方が状態はいいけれど、いろいろ食べ比べをしてみたくても、そんなたくさんはなかなか買えないです。チーズ会なら、こんな悩みも一挙に解決できてしまいます。実際参加してみると、男女を問わずいろいろな年齢層の方が参加されていますので、皆さん話題も豊富。会話を楽しみながら、ワインとチーズを満喫することができます。

私の参加した、そんなセミナーの風景をご紹介します。


 ■ Afternoon Cheese Break 第20回 「フランス・フランシュ・コンテ地方」 2001 1/28

西宮で、2年にわたってほぼ隔月に開かれているチーズ会です。
主催者のゆうこさんのHPはこちらです。「チーズを楽しむ会のお知らせ」の欄を見ると、この会や、ゆうこさんが他の地方で主催されているチーズ会の開催予定が載っています。(ゆうこさんは、昨年まで関西にお住まいでしたが、東京へ移られましたので、HPには関西の情報も東京の情報も満載です。)

このチーズ会は、日曜か祝日の午後2時から4時まで、甲東園の公民館(アプリ甲東)の会議室で行われます。会議机の上にテーブルクロス、紙皿やグラス、そしてメインのチーズやワイン、パンが並ぶと、あっという間にチーズ会の会場が出来上がりです。(準備は主催者側がされますので、参加者は、できあがった頃に行って、参加費をお支払いし、「今日のチーズとワイン」の説明がのったレジュメを受け取り、席にすわるだけです。)

手作りの会ですので、雰囲気もとてもアットホームです。周りの人と歓談しながら待つうちに、会が始まる時間になりました。今日の参加者は30名程度のようです。
主催者のゆうこさんが、ご挨拶に続いて、今日のチーズの説明をしてくださいます。

左:レジュメを手に持って説明するゆうこさん、右:ホワイトボードも使って、詳しい説明が続きます。
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今日のテーマは、スイスのすぐお隣になる(フランスの)フランシュ・コンテ地方のチーズとワインです。チーズは5種類用意されていました。

 yuko1.JPG  モルビエ(左奥、真中に筋の入っているもの)、コンテ(手前左)、ブルー・ド・ジェクス(手前右、中に青かびが入っているのが見えます)です。
それぞれのチーズには、名前がわからなくならないようにお手製の名札付き旗が立てられています。

同行したたれちゃんふたれ(上海貴族のペア)も一緒に記念撮影です。


ゆうこさんの説明は、コンテとモルビエの関係、モルビエにはなぜ筋が入っているか、ブルー・ド・ジェクスのブルーチーズにおける位置付け・・・と進んでいきます。

 yuko4.JPG  そして、今日のメインチーズ、モンドール(下左の写真)、ヴァシュラン・モンドールの説明です。もとは同じチーズであっても、地続きでも、現在はフランスのチーズとスイスのチーズ。モンドールは無殺菌乳で作るけれど、スイスでは法律で殺菌乳しか使えないので味が違ってくるんだ・・・丁寧な説明に、思わず納得しながら引き込まれていきます。

つづいて、ワインの説明です。ワインは、芦屋のワインガーデン・リブゴーシェ(HPはこちら)の細谷(ほそや)さんがされます。

 yuko5.JPG  今日は、すべてチーズと同じ地域(ジュラ地方)の赤・白、そしてとても稀少な黄ワインの3種類を飲みます。写真中央のビン、クラブランという独特の形をした黄ワインのビンです。620mlしか入らないのだそうです。
どれも、こだわりの人細谷さんお勧めのワインです。

説明が終わると、いよいよ試食、試飲の時間です。食べる順番や注意をお聞きした後は、各自思い思いにチャレンジしていきます。美味しいチーズ、ワインを堪能しながら、感想を言い合ったり、いろいろおしゃべりしたり、各テーブルをまわってくださる講師に質問したり・・・あっという間に時間が過ぎていってしまいます。

4時を過ぎた頃、ゆうこさんの終わりのご挨拶があり、皆さん、帰り支度をはじめます。時間のある人は、お皿を重ねたり、ごみをまとめたり、できるお手伝いをした後、三々五々、お礼を言って帰っていきます。
美味しいチーズとワイン、新しい発見や知識が増えたこともうれしいのですが、手作りの会の温かみでこころも体もぬくもって帰途に着くことができます。何だか、とても贅沢な日曜の午後の過ごし方です。